2016/05/07
このマガジンでも幾度となく 出ている話題、、、 「大島石の値段」。
いいかえれば、「大島石の相場」 ですね。
「同じ”大島石特級” なのに、店によってこんなに値段が違う!」
「説明されても、大島石のランクの差がよくわからない、、、」
はい。あるあるです(苦笑)
業界にいる私たちから見ても、
「ふつうにやったらこの安さでは提供できないな」 という値段の広告などを見かけます。
今日はそれらに対し、考えられる要因を出してみましょう☆
過去に既出の内容もあるかもしれませんが、ご容赦のほどを。
① 大量仕入れ、薄利多売型
→ 服飾業界でいいますと、 ユニクロ やGU、 H&M や しまむら といった
ところでしょうか。 規模や販売力の物量と、 市場シェアを拡大することで
その薄利多売を実現します。 墓石の業界にも、程度の差こそあれそういった
戦略をとる企業もあります。
② 原材料、加工コストの徹底的なカット
→ 大島石原石は 自然のものですから、基本的に品質はバラバラです。
それらをきちんと検品して、品質基準に合うものを加工して墓石となるわけですが、
そこで品質基準に満たなかった原石があります。
それらを安く仕入れて、使える部分を使うというやり方です。
→ また、 加工を国内ではなく 中国などで行うことでコストを下げるのも、
いまや業界では常識となっています。 ユニクロ、GU、H&Mなどの商品で
MADE IN JAPAN があるでしょうか????
③ 在庫処分などの 一発マグネット商品
→ なかなか売れない在庫などを、特価販売するケースです。
④ アフターフォローを考えていない
→ お墓は実は「建って完成」ではなく、 その後の納骨、墓守や修繕にお寺さんとの関係など、
建ってからのおつきあいが長いモノです。 墓石店選びは、そこのところを加味して
長いおつきあいでできそうなところに頼むのが吉と思います。
しかし、心無いブローカー的なにわか石材店は、 安く建てるだけ建てておいて、
アフターフォローが全然なし。連絡も取れない。 という事例が多くあります。
以上、④は論外ですが、コストカットとしましてはこれらの要因は考えられるかなと。
例えば A店とB店で、同じ材料を使い、同じ加工を施し、同じ施工をした場合は、
基本的に原価は同じはずですので、あとは個店の営業努力といいますか、
その仕事にどれくらい利益を見込むかの差になりますよね。
しかし、その範囲を超えた価格差ならば、
上にあげたなんらかの要因がひとつふたつ関わっていることは考えられます。
というかそれしかないんじゃないかな。
とはいえ、 ④以外に関しては正当な企業努力の内容でもありますので、
問題はそこをきちんとお客様に説明しているかどうか?ということになると思います。
値段だけで墓石を選ぼうとする お客様が増えておりますので、
値段だけで売ろうとする石屋が多くなることも否めません。
あなたは墓石を選ぶとき、何を大切にして選びますか?????
大島石産出元 ㈲山西石材 小田和比古
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