2015/09/20
樹木の剪定や伐採においても、
機械でばりばり刈り込んでいくのと、手で鋏を使って刈り込んでいくのでは、大きな違いがあります。
ご覧の切り口。 これひとつ見ても、スパッときれいに切られた枝は、その後の芽吹きを感じさせるものでもあります。
しかし機械で刈り取った切り口は、どちらかというと「強引に引きちぎった」感がみてとれます。
無理をしてそれをやると、その枝は死んでしまうのだそうです。
庭師さんがおっしゃるには、
「機械で刈り込んだ植木は、どうしても無機質な感じがでてしまう。それを手をかけて手で鋏を入れることで、
同じような形状でも温かみがでる」 とのこと。
石でも同じですね。
機械で作った直線や面は、精度は出ていてもどこか無機質な感じが出てしまいます。
一方、その直線をすべて手作業で出した面というのは、おそろしく手がかかるものではありますが、
仕上がりの何とも言えないおおらかさ、温かさに歴然の差が生まれます。
樹木の気持ちになって、その樹木が一番活きるように剪定すること。
石の声を聴きながら、その石が一番活きるように叩き出すこと。
いずれも人の手による仕事は手がかかりますが、
その価値は時代に左右されず、恒久的に素晴らしいものであると感じます。
大島石”山西”産出元 ㈲山西石材 小田和比古
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